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エルメスヒストリー

エルメス (Hermès) は、フランスのエルメス・インターナショナル社 (Hermès International, S.A.) が展開するファッションブランド、商標である。エルメス社は馬具工房として創業したが、自動車の発展による馬車の衰退を予見し、鞄や財布などの皮革製品に 事業の軸足を移して成功した。

現在でも、馬具工房に由来するデュックとタイガーがロゴに描かれている。デュックは四輪馬車で、タイガーは従者のこと。主人が描かれていないのは「エルメスは最高の品質の馬車を用意しますが、それを御すのはお客様ご自身です」という意味が込められているためである。

エルメス社の母体になったのは、ティエリ・エルメス(Thierry Hermès、1801年 - 1878年)が1837年にパリに開いた馬具工房である。ナポレオン3世やロシア皇帝などを顧客として発展した。

ティエリの孫にあたる3代目のエミール=モーリス・エルメス(Émile-Maurice Hermès、1871年 - 1951年)は事業の多角化に着手した。1892年には、馬具製作の技術を基にエルメス最初のバッグ、サック・オータクロア(sac haut-à-croire、現在の名前はオータクロア)を製作。1927年に腕時計を発表。さらに服飾品・装身具・香水などの分野にも手を広げ、それら の製品のデザイン、製造、販売をすべて手がける会社になった。

1980年代から1990年代にかけエルメス社はシャツや帽子を発注していた会社を次々と買収したが、リシュモン(カルティエの母体)や LVMH(ルイ・ヴィトンの母体)の買収戦略と異なり、職人技の維持を第一目標にしてのものであり、そのため買収対象は比較的小規模の会社に止まってい る。 エルメス社が1997年に初めて作った社史は漫画形式で、日本の漫画家竹宮惠子に依頼して制作された(『エルメスの道 LE CHEMIN D'HERMÈS』、日本での初刊は中央公論社)。

2004年、マルタン・マルジェラの後継として、ジャン=ポール・ゴルチエがデザイナーに就任。2004年パリ・コレクションではエルメスの伝統である馬具・皮革製品を意識し、伝統に配慮しつつ、オレンジ・黒を中心とした鋭角的でかつブランドの風格を意識したデザインを発表した。

1837 初代ティエリ・エルメス(当時36歳)が高級馬具の製造アトリエをオープンする。場所はパリのマドレーヌ地区バス・デュ・ランパール通り。
1867 パリで開催された第2回万国博覧会で銀賞を受賞。(11年後の万博では金賞を受賞)。
1880 2代目シャルル・エミール・エルメスが現在の本店所在地に店舗を移転。場所はエリゼ地域フォーブル・サントノーレ24番地。
1992 ケリーやバーキンの原型となる「オータクロア」を発表。馬の鞍を入れるバッグとして使われた。
1903 3代目エミール・モーリス・エルメスが事業の多様化に乗り出す。優秀な経営者だった彼は現在のエルメスの基礎を築いた。
女性用の財布やバッグの製造を開始。アメリカでのフォードの台頭から自動車時代の到来を予見してのことだった。エルメス社の転換期となる。
1920 エルメスファスナーの特許を申請。初めてバッグにファスナーを使用する。
1923 「ブガッティ」を発表。後に「ボリード」と呼ばれるタイプのバッグ。
1927 腕時計を発表。
1935 「オータクロア」を小振りにした「サック・ア・クロア 35cm」(後のケリー)を発表。
1937 スカーフの自社製造をスタート。最初の図柄は「オムニバスゲームと白い貴婦人」。
1945 商標「四輪馬車と従者」を登録。モチーフとなったのはフランス人画家アルフレッド・ド・ドールのリトグラフ。
「エルメスは最高級の品物を用意しますが、それを御すのはお客様自身」という意味が込められている。
1947 香水部門を設立。
1949 シルクツイルのネクタイ発表。
1951 4代目ローベル・デュマ・エルメス就任。
1956 「サック・ア・クロア」を正式に「ケリー」と命名する。
1961 香水「カレーシュ」を発表。
1969 バッグ「コンスタンス」発表。ジャクリーヌ・オナシスが愛用したことでも有名。
ストラップの調節で昼はカジュアル、夜はエレガントな装いにコーディネイトできることが人気を呼ぶ。
1973 ロンドンのシューズ・メーカーであるジョン・ロブのパリ支社がエルメス・グループに加入。
1976 カデナが目印になった時計「ケリー」を発表。
1978 5代目ジャン・ルイ・デュマ・エルメス就任。
1979 スイスに「エルメス時計会社」を設立。本格的に時計分野に進出する。
1984 ジェーン・バーキンのためのバッグ「バーキン」発表。「オータクロア」をよりカジュアルにアレンジした。テーブル・ウエアの分野にも進出。
1986 英国エリザベス女王の生誕60周年記念の写真にエルメスのスカーフを着用したものが選ばれる。
1987 エルメス創立150周年を記念して「花火の夕べ」を開催。1月にセーヌ河で音楽にあわせて花火を打ち上げ、パリ市民の歓声を浴びる。年間テーマが設定される。
1992 パリ郊外のバンタン地区に皮革製品の新アトリエをオープンする。
1998 キャンバス地のトート「フール・トゥ」を発表。2種類のスタイルが楽しめる「エールバッグ」を発表。
レディスウエア部門のデザイナーにマルタン・マルジェラを起用。
2000 「ケリー・ドール」を発表。「エールバッグ」にPMサイズのコンビカラー追加。マジソンスクエアに「エルメス・ニューヨーク店」がオープン。
ニューヨーク店限定で販売されたレインボーカラーのアイテムが話題を呼ぶ。
2001 6月28日、銀座に「メゾン・エルメス」がオープン。大きな注目を浴びた。
2002 シンプルなトート「ドーヴィル」を発表。アイボ専用のキャリングバッグを発表。
2004 フール・トゥが新しいモデルへと変更。ガーデンパーティに新サイズが登場。
レディース・プレタポルテのデザイナーがジャンポール・ゴルチエに交代。「ポシェット・ケリー」を発表。
2005 横長のバーキン「ショルダーバーキン」を発表。
2006 「フルートゥ」「エールライン」といったカジュアルラインが生産中止になり、「アカプルコ」「ヴァルパライソ」などの、新しいカジュアルラインを発表。
2007 折り畳めるケリー「ケリー・フラット」、ポシェット・ケリーの横長「ポシェット・ケリーロング」と新型ケリーを多数発表。
2009 日本限定のバッグ「ピュールサングル」が発売。

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